津軽富士 [情報]

岩木山(いわきさん)は青森県弘前市および西津軽郡鰺ヶ沢町に位置する標高1,625mの安山岩(SiO2 56~64%)からなる成層火山(コニーデ型)。円錐形の山容から津軽富士とも呼ばれる。津軽平野のどこからでも見ることができる独立峰で青森県の最高峰。山頂部は、岩木山・鳥海山・厳鬼山(岩鬼山)の3つの峰で形成されている。

比較的新しい火山のため、高山帯と広葉樹林帯の間に針葉樹林帯が見られず、ダケカンバがそのまま矮小化していく特異な光景が見られる。特産種であるミチノクコザクラ(ハクサンコザクラに近縁で花がより大型である)と、本州では数少ないエゾノツガザクラの分布で高山植物ファンに知られている。鳳鳴避難小屋から百沢コースに少し下ると種蒔苗代と呼ばれる小さな池があり、湖畔にはミチノクコザクラが多い。

山岳信仰の山であり、山頂には岩木山神社奥宮がある。岩木山神社で毎年旧暦8月1日に行なわれる例大祭「お山参詣」(国の重要無形民俗文化財に指定)は津軽地方最大の農作祈願祭で、多くの人々が深夜に山頂登拝し御来光を拝む。参詣時に唱える言葉は、修験系のものであるが、出羽三山や早池峰山などのように修験者が前面に出ることはなく、岩木山の頂上が見られる地域の住民の多くが参加していたお山参詣の習俗は特異的といえよう。なお、山頂の岩木山神社奥宮では夏季になると職員が常駐し、お守りや登頂記念の手拭いを購入することが出来る。

岩木山から遠かった五所川原市市浦地区には、関東で見られる富士講の様に岩木山に見立てた近隣の三角錐型の小さな山(靄山 標高152m)に参詣する習俗があった。市浦地区の靄山には岩木山神社があり、別名脇本岩木山と呼ばれている。
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